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【徹底解説】南仏プロヴァンス産AOP真正ラベンダー精油がスゴい3つの理由|香り・品質・効果

目次

以下、2017年の記事の改訂版です。

いよいよプロヴァンスにラベンダーの季節がやってきました。Facebookでは南仏の自治体などが毎日のように一面に広がるラベンダー畑の写真を掲載しています。去年は残念ながら行ってないので、私がラベンダー畑に行ったのは2015年のことになりますが、ブルーダルジャンの畑の写真はこちらです↓

せっかくなので真正ラベンダー精油の魅力について描いてみようと思います。

南仏プロヴァンスのラベンダー畑へ、真正ラベンダー精油の故郷をめぐる旅

南仏プロヴァンス地方を象徴する風景の一つとして、世界中で愛されるハーブ、ラベンダー。

観賞用や園芸用として多くの品種が開発され、私たち日本人の日常でも身近な存在となりました。しかし、「ラベンダーの本場はどこか?」と尋ねれば、多くの人が「南仏プロヴァンス地方」と答えるでしょう。その地を訪れれば、誰もが納得するほどの壮大で豊かなラベンダー畑が広がっています。

ラベンダーの原点を追い求めると、たどり着くのは野生から育つ原種のラベンダーです。南フランスでは、特に香り高い原種ラベンダーを「本物のラベンダー」として大切に受け継いできました。この原種のラベンダーをフランス語で「Lavande Vraie(ラヴァンド・ヴレ)」日本語では「真正ラベンダー」と呼びます。

今回は、この真正ラベンダーに焦点を当て、その魅力を探っていきます。

AOP認証とは?南仏産 真正ラベンダー精油の品質保証制度

フランスでは、伝統産業を守るために、政府主導で高品質な製品に認証を与える制度を導入しています。ラベンダーも例外ではなく、真正ラベンダーの文化的価値と香りの品質を保証するため、1981年に「AOP(Appellation d’Origine Protégée:原産地呼称保護)」認証制度が制定されました。

AOP真正ラベンダー精油とは?

AOPとは、日本語で「原産地呼称統制」を意味し、フランス国内で最も品質の良いラベンダーが育つ地域を限定し、その品質を保証する制度です。厳格な品質基準をクリアし、香りの審査を通過した真正ラベンダー精油にのみ、この認証が与えられます。

AOPに認定されるラベンダーの品種は「真正ラベンダー」のみで、標高は800m以上の土地で栽培されたものでなければいけません。真正ラベンダーのうち、様々な品質検査をクリアしたものがAOPとして認証されます。

現在、世界で流通するラベンダーの約1,000トン(精油、花、ブーケの総量)は、交雑種である「ラバンジン」が占めています。一方、真正ラベンダーの流通量はわずか約90トン。その中でもAOP認証を受けた真正ラベンダー精油は、わずか10トン程度しか生産されていません。この希少性から、AOP真正ラベンダー精油は「プロヴァンスの青い金」と称されるのも納得です。まさに青い金ですね。

また、消費者の視点から考えてみると、生産者のことを知ることができるAOP真正ラベンダー精油はほとんど目にすることがないかもしれません。

ちなみに、全てのハーブの中で「AOP」という制度が適用されているのはラベンダーだけです。ローマ時代から2000年以上もの歴史を持ち、近代香料の原点にもなった植物はまさにハーブ界の王者とも言えます。

真正ラベンダーの香りの秘密:リラックスと集中力を高める

ブルーダルジャン農園のヴェロニクさん

真正ラベンダーの中でも標高の高い場所で咲くものは希少価値の高いものとして知られています。特に、標高1,200m以上の土地で栽培された真正ラベンダーは最高級と言われ、市場に出回ることもあまり多くありません。弊社で取り扱っているブルーダルジャンは標高1,400mの土地で栽培されておりますが、これも直接販売のみで一般市場には提供していません。(日本では弊社のみの取り扱いとなっています。)

なぜ標高が高いものが品質が優れるかというと、プロヴァンスの気候にあると言われています。プロヴァンスの険しい山々に囲まれた高原では夏になっても寒暖の差が激しく、厳しい自然環境で育つ真正ラベンダーはその芳香を強く持つ傾向にあるようです。また、害虫が少ないのも特徴で、無農薬栽培が可能なのも標高が高いことが理由です。

さらに、中世の書物『アラビアンナイト』の一節にあるように、ラベンダーは他の花と混じるのが好きではないようです。

おお、私はなんと幸せなことか。

花壇を飾るあれやこれやの花々の一つでもなく、

卑しい手に摘み取られる気遣いもない。

そして、くだらぬおしゃべりに煩わされる心配もない。

さまざまなほかの植物、私の姉妹たちとは違って、

自然は私を小川から遠く離れた場所で育つようにしてくれた。

私は耕された場所と文明のある土地を好まない。

私は野生のもの、人の世から遥かに離れた

荒野と孤独の中に私はとどまる。

なぜなら、私は群衆に混じるのが嫌いだから。


(・・中略・・)


自由、私は自由!  

ブルーダルジャン農園のラベンダー畑とアルプス山脈の背景

自由で、何にも靡かない強さを持った情熱の花は、私たちに並ならぬ情熱を与えてくれます。

そのおかげもあってか、22歳で起業し3年目を迎えた今、より一層仕事に人生に情熱を注ぎ続けられています。真正ラベンダーには不安やネガティブな感情を取り払う要素があると言われているのも、そのためでしょう。日々生きることに情熱を持つには最良の香りだと感じます。

感性を研ぎ澄ます、真正ラベンダー精油の香り

アロマ業界の多くの方々に、この真正ラベンダーの香りを体験してもらいました。すると、ほぼ全員が「香りの奥深さが違う」と口を揃えて言います。

ブルーダルジャン農園の真正ラベンダー精油は、アロマの世界で「ケモタイプ」と呼ばれ、その土地特有の成分構造を持ちます。そのため、一般的な真正ラベンダー精油とは少し成分が異なり、600種類もの芳香成分が含まれていると言われています。

そのような芳香成分は、鼻からシナプスを通して大脳辺縁系へ到達し、その後大脳皮質の嗅覚野で香りとして認識されます。その時に通る「大脳辺縁系」という場所は、脳の中でも原始的な役割を果たす本能や感情・記憶を喚起させる場所とされています。

そのため、複雑な香りによって大脳辺縁系を刺激することで、眠っていた感情を呼び起こし豊かな想像力が身につくことでしょう。私はすでに真正ラベンダーの香りに溢れた日常生活を送っていますが、特に仕事中にはラベンダーの香りを使って集中力を高めています。

記憶を呼び起こす「プルースト効果」とは

余談ですが…

ある香りを嗅ぐことで古い記憶が呼び起こされることを「プルースト効果」と呼びます。これは、フランスの文豪プルーストの著書『失われた時を求めて』の中のエピソードに由来します。紅茶にひたしたマドレーヌの香りで幼少期の出来事を思い出すという、なんともオシャレな話でした。ちなみに『失われた時を求めて』は、400字詰め原稿1万枚(!!)の超長編小説で世界最長の小説としてギネスに認定されているとか…

いくら感性を高めても、飽きっぽい私にはとても読みきれそうにありません…

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